イベント01レポート:阪神大震災の記憶は、東日本大震災にとっての“アイデア”
■「役に立たなくても、行くことがメッセージになる」
ボランティアへのメッセージとしては、「何も技術がない」=「役に立たない」ではないということ。「役に立たなくても、行くことがメッセージになる。ボランティアは『マンパワー』ではなく『メッセージ』」だとおっしゃっていました。
河北新報の寺島さんは、「今1番欲しいものは?」と聞かれて「どこで何をはじめたらいいか。アイデアが欲しい」とおっしゃっていました。わたしは宮沢さんの話を聞いて、そのアイデアは、阪神大震災の記憶の中に無数に存在していると思いました。
だって、「『お手上げ』と言ってしまいましょう」なんて、そんなアドバイスを東北の方にできるのは、阪神大震災を経験した人だけだと思うからです。東日本大震災の5ヶ月目に、阪神大震災の5ヶ月目の話をしたことで、「頑張れ!」の先の言葉、もっと実用的で、活動の血肉になる言葉が、どんどん生まれました。聞いているだけで、目覚ましい気分でした。
16年間阪神大震災の取材をしている宮沢さんは、「なかなか口を割らなかった人も5、10年ほど経つと話せるようになったりする」と言っていました。徐々にでもいいので、記憶を伝えていって欲しいな、と思います。阪神大震災の記憶は、東日本大震災にとってのアイデアだと思うから。■
【執筆者プロフィール】
笠原 名々子(かさはら ななこ)
1989年生まれ。東京出身。武蔵野美術大学4年。ライター。
Facebookページにて「女子大生、復興と健康を考える」を運営中。 できるだけ多くの人に監査? というか見守って欲しいので、応援よろしくお願いします。悩んでる自分をコンテンツにする。
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TAGS: 宮沢之祐・寺島英弥・河北新報・神戸新聞・阪神・淡路大震災04/06/2012
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